Oさん

 10歳後輩のOさんは2年前、体調の異常を感じ、ネットを検索して腸のがんの症状だと確認しました。検査した医者も”初期でよかった”とお腹を割く手術でしたが割と簡単にできたようです。

 2年後の検査を先週受けたようです。もちろん内視鏡での検査です。この話しは私が町の広報を届けたときに聞いたのです。「今度の検査は内視鏡を引き抜きたいように痛くモニターが見られなかった。それに腫瘍のようなものがあるらしい」と彼はいいました。「これからどうするか家族と医者とで話合うのだよ」と諦めたような感じで話しました。

 今日身体を休めていたところ、訪ねてきました。何か淋しそうな感じです。「もう目的も欲しいものも無いし・・・」と先日言っていた彼に退院後のまだ傷口が痛む私はなるべくそのことには触れず、2時間も最近植えた桜のこと、鉢植えの花のことを話しました。

 彼とは約束があります。私「は90まで頑張るから見届けてくれ」と