傷心 寿命が縮まるおもい

 中国から帰国した21日の夜、友人から隣人が16日の深夜急性大動脈瘤解離で緊急入院したことを知らされ、あくる日朝お見舞いに自宅を訪ねた。

 まだ絶対安静で面会は出来ないことを知る。

 28日、同じ病院で予約していた肝臓のCT検査を受けた。息を止めての撮影を何度も繰り返し、検査が終わり医師の説明を受けた。前回と変わらず悪化はしていないが、毎年検査を受けるようにいわれた。
しかし、あまり症状の出ない肝炎が、1年後の検査で癌が見つかったなんてことだってあるだろうし、安心はできない。

 時間が有り、隣人の病室を訪ねることにする。ナースセンターで面会を申しいれ部屋番号を聞く。
許可が出たのは、かなり状態が良くなったのだろうと思いながら部屋に入ると、娘さんがいた。身体を動かしてはいけないのでずぅと付き添っているようだ。昼からCTの検査を受けるという。長居は不味いと早い快復を願いそこそこにお暇する。

 帰宅し、車庫から出ると隣の奥さんに出会う。病室に見舞いに行った旨伝えると、よう入れたねという。絶対安静なので家族の短い時間だけの面会が許され、他人は出来ないというのだ。

 4時前入院を知らせてくれた友人を訪ね帰宅すると、公衆電話の留守電が入っていた。4時5分だと分った。4時半同じ公衆で入電。あなたが帰ってから検査を受けるとき状態が急変したとの知らせでタクシーで病院に来た と隣人の奥さんからの電話だった。まるで面会禁止の患者に面会したのが原因とも聞き取れるような内容で、聞く私の心臓は高鳴りしている。動かしたのが悪いのに、また、ナースセンターで、医師と看護師の連絡の不徹底で他人が面会したと苦言を呈した とも言っていた。聞いた私の気持ちは穏やかではない、心は傷つけられる。この身をささげても謝りきれない と深刻な気持ちになる。とうとう居た溜まらず、民生委員を訪ね事情を話しやっと少し落ち着いた。

 人はこのような時、人を傷つけるようなことを平然というほど我を失うものだろうか?

 もう見舞いに行く気がしない。