農耕

 わが町有数の桜の名所、田布施川土手の桜も大分咲きそろい、7八分咲きというところだろうか、桜の木の傍らではご婦人が五人ほど弁当を広げておしゃべりに夢中になっていた。平和な標本の図だ、これが本来あるべき日本全土の姿なのだが、残念ながら今年は、東北の被災地の方たちにはそれどころではないかもしれない。

 その東北地方の野菜などの産物が、汚染されて危険だということで、生産者も消費者も大変迷惑を蒙っている。我が家もならばと、きれいな空気のもときれいな野菜を作ろうと、畑地の開墾を始めた。なれないことで作業時間より休む時間の方が長い始末、でもやり続ければいつかできるだろう。そこに、なす、胡瓜、とまと、ピーマン等がたわわに実っているのを夢見ながらボチボチと鍬をうっている。