中国の大気汚染

 毎日のように北京の大気汚染のニュースが伝えられています。市民はマスクをし、靄が掛かったように視界の悪い街を自動車とともに歩いている映像を見て、これは我が日本も影響があるに違いないと心配されています。

 私がいた頃に比べ自動車は急速に増え排気ガスも当然増えています。中国の電力は7割は石炭がエネルギーです。街を歩くとわかりますが、高層の住宅の暖房は石炭を燃料として湯を沸かしそれを住宅に送る大きパイプが電線と同様に巡らされています。11月から翌年の3月まで契約家庭に送られます。部屋は厨房を除いた各部屋に、便所のある浴室まで配湯されます。暖房の会社の工場からの排煙はすごいものです。

 昔は炊事の時の煮炊きの煙を床下に通して温める暖房か、個人でストーブで沸かした湯を部屋の暖房器に通すもので不在の時は使いません。現在は契約ですからその期間は石炭の焚き続けです。

 私が滞在していた即墨市でも同じです。日本が工場などの排煙の二酸化酸素が出ないように研究工夫をして、きれいな空気を取り戻したように、全国に規制をし取り組まないと改善出来ないでしょう。家庭で使う湯、風呂など最近は太陽熱を利用したものが人気で、集団住宅の屋根に数多く見られます。これは太陽熱がエネルギーなので無料だからでしょう。目先のことに捉われている中国は、冬になるとまた汚染物質を大気中にまき散らし、風下の日本は気管支炎などの病人がゴホンゴホンと、増えるかもしれません。