芳芳

 芳芳は中国人です。日本のワコール関連の会社で働いていました。日中交流で、休日には友達を連れてよく私の家に遊びにきて、日本語を教えたり中国語を学んだりしていました。ときには夏の暑い盛りに畑の草刈りにきてくれたり、心の優しい娘でした。その彼女も帰国して、大連の日本語学校に進学して日本語に磨きをかけ、日本企業に就職しています。

 昨年縁あって結婚しました。しかし、パスポートが切れていてざんねんにも式に出ることが出来ませんでした。中国の正月春節には泰安市に帰郷しましたが、以来凡そ50日間忙しいのか交信が出来ませんでした。

 今日昼過ぎ、コンピューターを立ち上げたところ、仕事中の芳芳から「元気でいますか?」とメールが入りました。近況を伝えました。予てから一人暮らしの私を心配していたように病気のこと、退院後結果、生活のことなどいろいろと聞いてきました。会社に休暇をとってというより、出張のかたちで日本に行き助けたいといいます。その形が一番行きやすい方法です。”申請します”といいました。
やはり中国に帰っても優しい人思いの心は変わっていませんでした。泣けました。嬉しかった・・・一人でなんとかやれるから退院し糸も抜くことが出来たのだから、心配しなくていいよ!と断りました。それでも「本当に大丈夫ですか?」としつこいくらい尋ねてきました。心配している芳芳のためにも早く元のように元気になります。