いい旅だった 「一)

 月初めから半月ほど中国の山東省を旅した。
先ず青島市黄島の大学の友人を訪ね、娘が在学した都内の大学しか知らない私は、その広さに驚く。学生寮を中心に広い道路を隔てて学生食堂、学生生活館、郵便局、医院、スーパー、
ホテル、等等外に出なくても生活出来る施設が完備して、それらを取り囲むように講堂があり、サッカー、バスケット、バレー、テニスなどのコートが数多く配置されている。それでも建設中の体育館、基礎工事中の講堂が有り歩いて回ればい1時間は掛かる。

 全寮制の学生の腹を満たす食堂も大きく確か2棟有った。精算はカードを使う。あらゆる料理といっても学生だから高価なものはない。朝6時半からで広い食堂もいっぱいになる。

 8時には講義がはじまる。自転車で講堂に向う者、バスケットボールを撞きながらコートに小走りで行く者一番活気のある時間だ。或る日、外国語選択の日語科の教室に参加した。日本人と知りたちまち学生が取り巻き「こんにちは、いらっしゃい」と挨拶される。教師が来られふだんより少ない学生のことに怒りを感じておられるのか、ご機嫌ななめめで、時間を少し遅らせた。学生の1人が「日本人が参加している」と告げたので、若い教師は顔を赤らめた。教科は「どうしたん、何処に行ったんですか?」というような普段着のような言葉の学習で、2時間は”あっ”というまだった。お礼の挨拶にいくと、明日は10時からですので、ぜひお出でくださいと歓迎の言葉をかけられた。参加して本当に良かった。