ここが違う

 盆明けのクリニックの整形外科の患者はとても多かった。5月頃から、左の肩甲骨の周辺に違和感があり、6月の中国行きも不安だった。彼の地では毎日湿布薬を貼り、気を付けていた。

 帰国してからは、腕の動かし方によっては肩が痛むため電気治療を受けたが、効果がないためやめた。動かし方によって痛むだけなので治療もせずにいたが、意を決しクリニックに行った。

 2時間待ったがまだ順が来ない。前の席の、転んでわき腹を傷めたという婦人の話しによれば、先生は中国人で、優しく、診察もよく聞こえるように説明されるし有名な良い先生ですよ といわれる。

 昼も過ぎた1時頃やっと診察、腕を上下左右に動かしどこが痛むか看られ、レントゲン撮影をした。写真を見ながら「骨はどこも悪くない、肩の骨は120年は大丈夫なように出来ている。痛みの原因は分らない、痛まない動かし方で体操もいい、運動をしてもいいですよ」と言われた。今まで他の患部のことで他の医者の診察を受けたが、殆どの医者は年齢のせいにし大事にしてください、といわれる。そんなことはいわれなくてもわかっている。治るのは長く掛かるかもしれないが、良くなりますよ、と希望の持てる言葉を頂いたのは初めてだ。悲観することなく意を強くして帰途に着いたのは1時半だった。