どこかで春が

 梅の花は満開、花にはめじろが群れている。近所に用が有り出かける。庭では、名前も知らない樹木を移植していた。人の背丈ほどだが、これを一人でやるとしたら大変だ、どのようにして移したのかと聞くと、チエンを巻いたと言う。やはり春は来ている。寒い時ならこんな重労働はすぐ腰にくる。額には汗びっしょりだ。

 日当たりのよい玄関前で、奥さんと用件を話す。来月の”ふれあいの会”公民館活動のことを相談する。ふれあいの会にしても最近出席者が少ないが、自主的に出席しない者を「出ておいで!」と呼びかけられない難しさがあるなど会のこれから先を相談する。その間僅かだが立っている自分の額にも汗が滲み出る。

 どこかではなく、もう目の前は春だ。旧暦では新年には立春はない。去年、末に春になっている。このまま初夏になるのだろうか。予報では寒くなるというが、気温が平年並みになるので、寒さを感じるということらしい。