不可思議

 
 午後12時半頃、玄関から外に出て驚いた。トマト、きゅうり、なす、などの野菜を支柱に結び付けるポリテープの玉を、長屋の屋根下においていた。ところがその玉からテープが玄関前を通り、庭の物干し竿を乗り越え、木蓮の枝に掛かり、そうして池の前の鐘の支柱にからまっていた。まさか、鳥がくわえて飛び回り地上に降りたのか?何か不気味さを感じた。それとも、脳に障害の有る人のわるさか、近所にそのような人は見当たらないし、白いテープが空中に交差しているのを見ると気持ちが悪かった。

 近所の人もこんなの初めてだ、と言う。12時10分に家に入った時には何事も無かった。20分の間に物音もしなかったし、15メートル余りのテープを引っ張りまわすなんて矢張り鳥の仕業だろうか。