役得

 今年1月から、滋賀県草津の印刷会社に研修生として来日している王君から、久し振りにQQメールが入った。彼は来日教習を受けている時から日本語の理解力が早かった。来日以来のチャットは4回目、先輩のPCを借りてのチャットだった。

 日曜日で休日ということで、おしゃべりは少し長くなり、仕事の内容も聞くことが出来た。活版印刷の植字を研修しているということだった。道理でメールの日本語が一字も間違いなく送られてくるのが分かった。片言でなくまともな文になっている。原稿を見ながら一字一字活字を拾い、お金をもらって学習しているのと同じだ。彼も、とても日語学習の役に立っていると言い、来年十二月の日本語能力検定試験の二級受験を目指すという。