同窓会

 九州の熊本市に住んでいる小学校時代の同期生が、観光を兼ねて鹿児島で同窓会をやろうと企画してくれたのに参加した。

 鹿児島は初めてで、九州新幹線のさくらで鹿児島中央駅に着いた。今は亡き恩師の故郷でもある。遠方組は新潟県、東京からと13名が集まった。

 7年ぶりの友人もいたが皆元気だ。夜の会食には新潟から持参された銘酒久保田がふるまわれ、懐かしい話、最近の話題と時間の経つのも忘れた。

 あくる日は特攻基地で有名な知覧の特攻平和会館を訪れた。基地を飛び立った特攻機開聞岳をぐるりと廻り戦場に向かった。この基地を主軸に特攻戦死された隊員は1036名に及ぶという。最年少は17歳だった。

 館内の一部に展示された遺書、絶筆には、親に不孝を詫び、忠君愛国を誓う達筆な文には涙無しには読むことが出来なかった。

 帰りの駅には恩師の息子も来られた。かわいかった彼も良い老人になり、われわれも年を取ったことをあらためて知る。来年は久し振りの京都での会となる。それまでなんとか健康を維持したいものだ。

 特攻機が山をぐるりと廻り別れを惜しんだ開聞岳

 
  島津斉彬を祀った照国神社の槙の樹