sakuraniikari2006-04-07

*清明

雲一点無い麗らかな春日和である。この時季24節気の一つ清明節が4月の5日で、この日を中心に中国では、墓参りをする。墓が同一の所に無い場合泊まりがけになる。年に一度ということもあって、仕事を休む人もあり、店にくる客が少ないと電話があった。
中国では、墓地の周りで、死者があの世で使えるようにと、紙で作ったお金「紙銭」(冥幣)を焼く習慣がある。経済発展著しい最近は、車、豪邸、テレビとか現実味のある物件もあるとか。このように、民間信仰では孝行息子、娘は、この世で貧しい暮らしをしていた親に、この世で作ったそれらを焼いたら、あの世の親に届けられて親孝行が出来る。なにかいじらしいと、いうか良い信仰だと思う。貧しかった親も、あの世で豪邸に住み、車を乗り回して良い暮らしが出来る。
この良い天気に私も墓参をする。朝早く庭に咲いている花を切り、墓に向かった。
誰一人いない墓場はさくらの満開であつた。淋しいたった一人の墓参だが、季節の花は墓前を賑わし、樹上では野鳥が囀り、天空には燦燦と輝く太陽、今の生を感謝し成仏を念じる。遠方新学期等で、身内の参加がなかったが、水いらずの墓参になつた。
今日は、亡妻の命日である。