はらんきょう 

sakuraniikari2007-07-09


 庭の一角に一本のはらんきょうがある。

 20数年前までは、毎年テニスボール大の実を付け、郵便配達の人たちの乾いた喉を潤し、バーちゃん自慢の木であった。

 それが或る年の台風で、大きな幹が折れてしまった。残ったのは横から出ていた細い幹だけで、以来実を付けたのはあまり見なくなり関心がなくなっていた。

 最近になり ひよ がよく鳴くので、高い梢を見ると実が沢山付いている。木の下を見ると ひよ が突付いて落ちた実が沢山落ちている。ほとんど良く熟れた美味そうな実ばかりである。もうすぐ熟れそうな実のめぼしをつけ、後日熟れているだろうと摘みにいくと、きれいに ひよ にやられたあとで食いさしだけが落ちている。

 悔しいのでとうとう赤いのも青いのもみな落とした。10個ほど残して!
さもないと、常連の ひよ が迷うだろうから・・ 今も鳴き声が聞こえる。
「まだ有るぜー」と連れ合いを呼ぶのか、甲高く。