たこ焼き

 明日は帰国するという9月一日、二年ぶりに以前お世話になったホテル近辺を訪ねることにし。、地図を頼りに初めての道を歩くが、逆方向からなのでなかなか見当がつかないでいた。違う路に入ったときどこか見覚えがあるなぁと感じていたら、やはり時々買っていた大きな果物屋がある。見覚えのあるおばさんもいる。「你好」と言葉をかけると私の顔をまじまじと見て「好好」と返ってきた。間違いないこの路だと進むと懐かしい匂い、日本の匂いがしてきた。

 婦人服と小物やに挟まれた文具屋の前からだ。たこ焼きだ。まさかたこ焼きだなんて、文具の店はそのままで息子が焼いている。中々手つきもよく、返し方も上手だ。たれは少し甘いが味はいい。たこも大きい。しかしひっかないように使う油を、ひたひたにたこ焼き機に注ぐので、揚げたように表面がかりかりする。
中国人はかりかりが好みだそうで、本業そっちのけで繁盛しているらしい。お別れに”たこ焼き”とノートに書いた。この字を見本に看板を出すという。

 人民公園に行ったとき、たこ焼きはもとより、関東煮(おでん)が有り。日本ビールがあり、てんぷら屋があり二年の間に随分上海も変わったな〜


  相変わらず大勢の人で賑わう
    南京東路