中国

* 毛沢東が好んだ臭豆腐  (五)

 ツーボに来てからスイカ、桃、レイシなど旬の果物をいろいろ食べたせいか腹の調子が悪く、速効下痢止めを飲む。この薬は良く効いた、朝は身体に良い木の実を入れた粥を作ってくれた。昨夜大連の芳芳がぜひ会いたいと電話があったが、食事中、今夜船で煙台に向かい、明日、黄島で待っていると、連絡が入った。珊珊も、おばさんと待っているぜひ来てください、と電話があったが、下痢気味だし行けそうにないと断った。

 ツーボでもビールが出来るようになり、初めてビール祭りがあるので行こうというので出かける。会場には大きなテントが4棟も並び、昨夜の賑わいを著すようにゴミがあちこちに散在している。熱よけのシートが敷かれているが暑い。テントの外は傘を差さないと、とにかく暑い。暑いのにビールはまだ売っていない。傘を差して売店を回る。中国各地の名産品を客は少ないが、汗ビッショリで作っている。

 臭豆腐を見つけた。毛さんが好きだったと書いている。干したような白っぽいのと、こげ茶の2種類これを油で揚げ、味噌を掛ける。モンゴルの羊肉の串焼きも買う。羊肉は油も少ないし食べ易くうまい。いよいよ豆腐の番だ。匂うと、口の中に入れがたい悪臭だ。果たして食べられるか迷っていると先に食べだした袁さんが「おいしいよ」という。白い方を鼻で息をしないようにゆっくり食べる。わりと美味しく、こげ茶も食べる。これは少し硬いが底味がいい。食べたのを見て「まだ食べますか?」と袁さんが言うが好んで食べるものではない。食べ終わるまでとうとうビールはなかった。ポンプが故障で出なかったらしい。