金沙灘

 
 学内のホテルに移動する。昨日のホテルはシャワーの調子が悪いので替わる事にした。中国は一般に水まわりが良くないところが多い。トイレもそうだ。学内のホテルは、6階なのでエレベーターが無い。(学寮もそうだ)毎日120段の階段を少なくとも2度は休憩して上がることになる。
2個の荷物を持って、珊珊の恋人は一度も休まずあがった。若者はいいなぁ〜

 天気はあいにく良くないが、ご当地ご自慢の金沙灘へ行くことにした。東洋一砂が細かく美しい海水浴場だという。バスで20分、バス停からまっすぐ海へ伸びた道路の両側には、いろいろの売店が立ち並びシーズンには大勢の客が訪れることが伺われる。
 砂浜への降り口には日本語の案内文が珍しく掲示されている。読んでいると、見知らぬ中国人から「日本人ですか」と言葉を掛けられる。彼は2年前日本から帰国、この地でレストランを経営しているという。

 ふだん海から遠い内陸部で生活している彼女たちは、波打ち際まで行き、裸足になってはしゃいでいるのが見える。この中国人に、裸足で歩いても大丈夫だといわれ靴を脱ぐ。しかし、瓶の破片を見つけまた靴を履く。ほんとうに砂は細かい。青島の砂とは全然違うサラサラ。

 突然振り出した雨に海水浴場をあきらめ、街にもどることにし、ジャスコに行く。日本でご存知のこの店、ゆったりしているようだが、やたらと服務員が多い。ベンチを見つけ雑談していると、大学生が調味料入れの小瓶の写真を見せ、アンケートを求めた。新しいのを発案中だということだが、ありきたりの小瓶で「斬新なところがないね」と伝えると、「例えばどのようにしたら?」などと助言を求めてきた。この学生、たぶん多くの人の助言を受け新製品を作り一旗揚げようとおもっているのだろう。

 夕食は学内食堂ですませ、8時に学内で理髪する。頭を先に洗いそれから理髪する。日本語で話しそれを通訳して伝えるが、職人さんは「通訳がよくないね」と説明がよく分らないようだったが、まあ上手に仕上がった。ひげは剃らない。襟足は剃った。「サービスよ」と若い彼は言う。それで7元だ。街よりは高いかもしれない。

 撮影した映像を研究室でコンピューターに保存する。初めて撮った動画で、芳芳が上手な日本語で、”なだそうそう”(?)を歌っている。観光地で日本語でのガイドを目指している彼女、通訳の資格もぜひ取って欲しい。その彼女の父、母親からメールが入る。「在此,邀(請)国外老人等來家(中)做客。爸媽」  有り難いがまた寄りますと辞退する。

  海水浴場にて