幸福中国

 中国の上海、北京とインターネットで呼びかけられた中国の民主化要求活動「ジャスミン革命」は今のところ不発に終わっている。その最中、北京で第11期人民代表大会第4回会議が開かれ、国富中心から人民幸福に向かう方針が打ち出された。格差をなくすと謳っているが、代表2987人の個人資産の調査で、大富豪上位70人の平均資産が、日本円で一人881億円といわれるなかで、果たして一般人民が富んで幸せになることが出来るだろうか。中東各地のジャスミン革命、足元にも浸る革命の足音を意識したものだが人民は納得出来ないだろう。

 今朝見た報道官と外国人報道陣のやり取りでは、民主国家の人達には受け入れられない強硬な発言で、通常の3倍もの時間の問答だつたようだ。

 「ニューヨークで、たくさんの報道陣が街に溢れたら警察が取り締まるでしょう」と中国のよく見慣れた女性報道官が、憎たらしい顔をして報道陣に反駁していた。「わが国は報道は自由だからそのようなことはない」「交通の邪魔になれば警察は排除するでしょう」  この報道官だって自由がいいのに違いないが、お国がそういう体制の国だから強がりを言っている。正義が通らない官僚腐敗の中国、果たして人民は真の幸福になれるか。