覚悟

 先月末、腸が悪く胃腸科医院で診断を受けた。問診のあと、「細菌性のものかもしれないと抗生物質の薬をもらい、念のためにと便の検査を受けることになり、腸の薬をのみながら二日分2回の便を提出した。結果は先月末には判明するということだったが、今まで一度も引っかかったことが無かったので打っ棄っていたところ、8月3日、電話ですぐ来なさいというので出向くと、検査の数値が、一回目が1500以上、二回目が600以上も高い。「内視鏡カメラで検査をしなさい」といわれた。全身からすーとっ血の気が引くのが感じられた。平気を装っているがなにをしゃべったのか覚えていない。

 もし、癌だったらどうしょうか、そんな馬鹿なと心の中に葛藤が生じる。しかし、早く検査をし、白黒をはっきりしょうと紹介状を持つて周東病院で検査予約をした。3日夜食から絶食、検査当日は、朝から腸内をきれいにする薬剤2リットルを、苦しみながら2時間内に飲み正午までに排泄して病院に行く。

 検査衣に着替え、検査前に看護士と注意事項を話す。少し落ち着く。いよいよまな板の鯉ならぬ臆病な患者で、検査台に横たわる。

 思っていたように痛む。直径1センチメートルをじわじわと進むのだが、曲がり角?は特に痛く「痛いの連発だ。医師の説明は全くわからない。時々見るモニターは、腸内が割りときれいだと感心するがよくわからない。痛い時は早く終われと願っていた。慣れたので痛まなくなったと思い、モニターをよく観察しょうと目を凝らしたら看護士が耳元で「終わりましたよ」と囁くように知らせてくれた。

 検査医からは説明も無く、紹介医に渡してくださいと検査書を渡され、今朝胃腸科医に提出した。説明によれば、「内痔が少しある。小さいポリープがあるが心配ありません」とのことだった。この度のことで不安を感じ覚悟をしたのだが、大山鳴動ねずみ一匹で終り安心して食べられるようになった。