蜂ケ峰総合公園

 50年も前だっただろうか、玖珂郡の和木村は、村に石油コンビナートや製紙会社等の大企業があるので、その税収が多く、医療費も無料という住民にとっては恵まれた所であった。

 その村も現在は町制がしかれ、10年前にJRの駅もできた。この町の蜂ケ峰総合公園のバラが、今美しく咲いているということをテレビで知り目の保養に行きたくなった。

 この公園には、スポーツクラブの仲間が、和木駅から4キロメートル位をジョギングしようという計画もあったが、途中からかなりの急坂があるので自信がなく辞退していた。乗用車で行ったのだが、駅から3キロメートルほどは車の往来も少なく、人口約6600人の閑静な町だと感じた。工場群は国道2号線より海側に集中していることがわかる。

 小瀬川に面したあたりから左に迂回すると、もうそこからは道幅も狭くつずら折れの急坂でセカンドギヤに落とさなければ無理だった。坂は500メートルくらい、登りきると遠くに大きな観覧車が見えた。

 駐車場もあちこちにあり、余裕がありそうだ。公園なので、小さな子どもを連れた家族が多い。公園には、グランド、テニスコート弓道場、キャンプ場があり低金額で借りられる。花園に向かう途中グランドあたりで何かザァーザァーと流れるような音がする。グランドの向こうを見ると、勾配になった高架を人が左の低地に向かって流れている。後ろからザァーと猛スピードでぶつかった。前の人が前のめりになるのが見られる。これがローラーすべり台だということがわかった。到着地点で見たところ、工場などで、製品をローラーで滑らして移動するのと同じで、70センチ幅の手すりのついた台を尻敷きを敷いて400メートルを滑ってくる。聞いてみると、お尻がやはり痛いようだ。しかし、料金300円で3回滑られるというので、スリルがたまらないのか3回滑る人が多いようだ。

 テレビで見たバラ園は盛りは過ぎていたとはいえかなりの種類のバラがあり、大勢の人が鑑賞していた。はじめて見た”プリンセス美智子”も艶やかに咲いていた。園の外側にはミニSLが子どもたちを乗せてのどかに走っている。

 この公園は羨ましいような施設がたくさんあった。ゴルフの練習場もあるし、なんといっても元気で遊ぶ子供たちがたくさん見られるのが高齢者には嬉しい。